軽井沢ハウス物語-バックナンバーVOL_036
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恋愛とエロティシズム・。・。作家:山口路子の「軽井沢ハウス物語」・。・。
・。・。・。イメージは・。・。・。 北フランスの田舎家・。・。・。・。

限られた予算でどこまでこだわれるのか。どこまでできるのか。
何を捨てて何を取るのか。

「お金をかけずに、優雅に暮らす!」ライフスタイルを目指す
山口路子の家づくり&インテリアマガジン。

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軽井沢の片隅にたたずむ、一軒家。
北フランスの田舎家風の外観に魅せられて、あなたが訪ねていらっしゃいました。
ようこそ!

はじめまして。山口路子です。どうぞゆっくりなさっていってくださいね。

完成したばかりのこの家は、「軽井沢に合った家」
を目指してつくられました。
ポイントは2つ。
ひとつは、軽井沢の風土に適合していること。
もうひとつは、「美」的観点から軽井沢の風景に合っていること。

もちろん、さまざまなこだわりもありますから、
あなたが軽井沢とは縁のないところに住んでいたとしても、
家づくりやインテリアに興味があるなら、
きっと楽しんでいただけると思います。

どこまであなたの共感を得られるか、
卒倒しそうなほど不安ではありますが、
勇気を出して、さあ、さっそくご案内をしましょう。

まずは、明るいうちに家の外側をご覧になっていただきましょうか。
陽が落ちると、とたんに冷えますからね。
さあ、こちらです。

…といったかんじで、このマガジンは、あなたに私の家を
ご案内するかんじで進めてまいります。
だめよ、途中で帰るなんて言わないでね。
どうぞよろしく。
☆メールはこちらまで
muse@angel.ne.jp

☆山口路子の公式サイト「ギャラリーカフェ・ミューズ」はこちら
http://www.angel.ne.jp/~muse/


・・。・。・ こんにちは。 山口路子です 。・。・。・


お元気ですか?

お元気ですか?


みなさまニュースでご存知かと思いますが、
浅間山が「微噴火」を連発、木曜日は、降灰がひどく、
「軽井沢ならすべてが許せる」と日ごろ思っている私でも、
いやになりました。


寒さも霧もオッケーです。
が、「灰」は嫌。

町はグレー色。車もグレー。庭の敷石もグレー。

はやく、落ち着いてほしいものです。

さて、軽井沢ハウス物語は、家作りのまとめに
入りたいと思います。
どうぞ、リビングのソファに座って、
私の話を聞いてください。

前回の復習をしたい、勤勉なあなた。
→バックナンバーはこちらからどうぞ!
http://www.maruei-art.co.jp/k-house/backnumber.html



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第11章  家づくりを振り返って  。・。・。・。・。・。・。・。

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第36話「情熱と、それを支えるひと 」


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パッシオン! が大事

2003年の前半は家作り一色の日々でした。
今、すでに「遠い過去」となりつつある、その日々を振り返ってみると、
「よくもあれだけパッシオン(情熱)をもって、取り組めたものだわね」と
まるでひとごとのように思えます。

そう、やはり、私の家作りの最大のポイントは、このパッシオンだったように
思えます。
情熱、と言うと聞こえがいいですが、
あるときは「激しい思いこみ」に、またあるときは「わがまま」に、
あるときは「だだこね」に、変身したりもしました。

丸山さんをはじめとする、私に関わってしまった方々は、
きっと大変だったことでしょう。

けれど、やはりここでも自分を正当化しようとする習性があらわれて
しまうのですが、
多くの仕事でも、たびたび見られるように、なにか事を起こそうとするとき、
中心となる人間に情熱がなかったなら、周囲の人たちを情熱の渦に
巻き込むことはできないし、情熱ウイルスに感染させることも
できなく、ようするに「成功」はないように思えるのです。

家作りが進んでいくうちに、丸山さんの眼差しも、どんどん
「情熱的」になり、
現場監督の酒井さん、大工の清水さん、
そのほかの職人さんたちの表情に、情熱ウイルスに感染した
様子があらわれていた、

と思うのは、
私の希望的観測、…と思いたくはありません。


  
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家作りにおける成功とは

それでは、家作りにおける成功とはなにか。
それは、
「これは私の、私たちの、作品です!」と
言える家の完成を言います。
そう思います。

それがたとえ傍目から見たなら、「だっせー」(←死語?)だったり、
「おそろしいセンス」だったりしたとしても、本人たちにとっては
立派なひとつの作品である。これが肝要だと思うのです。



私は、二十代の中ごろから、主に西洋のですが、絵画を中心とした
芸術というものにふれてきました。

「彼女はなぜ愛され、描かれたのか〜大人のための恋愛美術館」(すばる舎刊)
も、絵をモティーフとしたエッセイ集です。(さりげなく宣伝)

そこでも書いているとおり、絵に関しては「わかるわからない」では
なく「感じるか感じないか」という見方をいまでもしていますが、
やはり、こころをうつ芸術作品に共通していることは、
「オリジナリティ」なのです。

「どこかで見たような絵」「○○風の絵」ではなく、
一目見ただけで、その作家の香りが漂ってくるような作品。



その意味でいえば、私の家作りは成功であったと断言できます。
なぜなら、この家を訪れたほとんどの友人知人が
「路子ワールド」という言葉、あるいはそれに類似した感想を
口にしてくれるからです。

これは「すてきな家」「センスがいい家」というほめ言葉とは
異なるところがポイントです。

もちろん、そのような言葉を口にしてくださる、心優しい方も
おいでですが、「路子ワールド」という言葉にあらわれているのは、
その言葉どおり、「あなた色の世界だわねえ、すみからすみまで」
といった、なかば呆れ調子の驚きなのです。

じつは要人だった夫

ここで一抹の不安が、頭をよぎります。
「路子ワールド」。
一人暮らしなら、不安はありません。
けれど、私には家族がいて、娘はまだ家作りに参加できる年齢で
ないことを除けば、残り1名、つまり夫はどう思っているのか、
ということです。

我が家をご案内するなかで、なんどか夫のことについて、
ふれてきました。
ペレットストーブを見つけたのは夫だったとか、
お風呂だけにはこだわっていたとか、
私が一人でいらいらしていると、ひとごとのように
ねぎらいの言葉をかけてくれたとか…。



いま、じっくりと振り返ってみると、これはすごいことかも、
と思います。

自分も住む家なのです。お金を出す家なのです。
そして、彼にも好みというものがあるのです。

最初のころ、「どんな家にしようかなあ」という時期に、
雑誌を見ながら、それぞれの意見を出し合いました。
けれど、予想通り、私たちの好みは、まるっきり異なっていたのです。

夫は、土間や縁側がある純日本家屋。
そして、私はこの家。

…。
ええ、ぜんぜん違うのです。


そして初期に夫は言ったものです。

「二人の好みを反映させようとしたら、きっと中途半端な
家ができる。ここはみちこのセンスで徹底させたほうがいいだろう。
家にいる時間が圧倒的に多いことだし。
ひとつの作品と思って、自分の美意識を思いっきり出すといいよ」

そして、一貫して彼はほとんど余計な口出しをしなかったのです。

大工さんたちの腕を生かした「匠の家」にしたい、と、最初の飲み会を
企画したのも彼です。
基礎石貼りのときに、「これだけはぜったいあきらめないほうがいい」と
へなちょこになりがちな私を応援してくれたのも彼です。

こう考えてみると、意外とよい働きをしてくれていました。

なんだか、最後に思い切りフォローしているようにも
思えますが、そして実際その通りですが、
「路子ワールド」は「路子ワールド」を応援してくれる
夫なくしては完成しなかっただろう、ということが言いたかったの
でした!




★次号は、いよいよ涙の(?)最終回!
お楽しみに!

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まぐまぐ